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TF初代・実写、大帝×司令本命の音波と航空参謀に浮気中。
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05.15.11:36

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  • 05/15/11:36

11.15.13:26

Belle et la bête:2

TF初心者の私はいつも初代アニメを大手動画サイトで見ているのですが、何話かの回でメガ様が「死、あるのみだ!」と言ってて、字幕コメントが「CRのみだ!」と、出ていたのには吹いた。

初代は本当に空耳が多い!

あと何話かでサンクラ?に対してメガ様が「田中か!」と言っていた様な。誰!?田中って!!

CRといえば「超時空要塞・マクロス」のCMを何故かいつも見入ってしまう。
ぱちは興味ないけどマクロスがスカファの元ネタだから??笑)


続きを読むにBelle et la bête:2を上げます。
原作では歌と踊りとな場面です。



























その姿はどのオートボットよりも美しかった。









「Belle et la bête:2」






「おはようオプティマス!今日はどこへ??」

「おはようバンブル。本を借りに行く。ついて来るか?」


オプティマスの半分しかない黄色いオートボットは目を輝かせて見上げる。




村の外れに自称・発明家のアルファートリンとオプティマスは一緒に住んでいた。

オプティマスは容姿が美しく優しかったのでいつも様々な人から声をかけられていたが、恋愛となると彼は全く振り向かなかった。

また別の者は年頃にも関わらず歴史書を毎日借りに行き読みふける姿を見て『変わり者』と呼んでいたが、バンブルはいつも色々な事を教えてくれる彼の事が大好きだった。





「ホイルジャック、新しいのは入ったか?」


「ほいさっ!調度入ったとこでっせ!」



作業の手を止めてホイルジャックが箱から新しい本を取り出す。



「あなたは読むのが早いから、このままじゃ我輩の研究所は本屋になってまう。」

「済まない。何しろこの村で副業でも本を扱ってくれるのはホイルジャック、君しかいなくて。」


新しい書籍をパラパラとめくりながらオプティマスは礼を述べると、作業机に目を向ける。
ようやく新しい機械が出来上がったようだ。



「ホイルジャック、今度は何作ったの??」

「お!早速目を付けてくれたねバンブル君。これはね、イモビライザーといって・・」


オプティマスは二人のやり取りを見守っていたが、興味津々のバンブルに対して説明がかなり長くなりそうだ。
そっと軽く挨拶をするとオプティマスは研究所を後にした。











『バンッ!』


乾いた銃声が響くと野鳥が空から落ちて来る。
狙撃主は誇らしげに銃を担ぐと獲物を見やった。

「流石はチャムリー卿、見事な狙撃で!」

「当たり前だ。わしに捕れぬ獲物などおらんわ!」



チャムリーは豪快に笑い飛ばすと執事の肩に腕を置いた。

「次はあいつを狙っておるのだ。」

チャムリーが指す先には歩きながら熱心に本を読み耽るオプティマスの姿があった。



「あのオプティマスですか?!確かに美しゅうございますし、貴方にお似合いかもしれませんが・・・もう何度も断られているではありませんか。」


「えぇいうるさい!!我がコレクションの一部としていつまでも眺めていたい、素晴らしい獲物だ!それともワシには捕まえられぬとでも言いたいのか?!」


「いえ、そのような事は・・」


「だったら黙って見ておれ!」


チャムリーは自信満々に言い放つと先を行くオプティマスの後をつけた。











歩きながら読み進めていくが、新しい本にも手がかりはなさそうだった。

過去を知ることは辛いが、未来を拓く為には必要な事だと解っている。
だが年を追う事にそれが義務感に変わりつつあるのが嫌で、虚しくて堪らなかった。


さっきから後ろでコソコソと自分の事を話している者にも気付いていたが、更にその後ろから物凄い足音で何かが近づいてきているようだ。

「待て!オプティマス!」


目線を少し後方下にずらすと声の主はライフル銃を肩からぶら下げ、勇ましく立っていた。


「・・・私に何か用か。チャムリー卿。」

この男は『諦め』を知らないらしい。
ため息混じりに目線を本へ戻し、再び歩き出そうとするとチャムリーは前に回り込んできた。


「オプティマス。君は本当に美しい。村一番だ。いい加減私のもとに来たらどうだ?!」

「私は美しくもなければ人様の物になるつもりもない。前を開けてもらえるか?」

優しい断りの言葉も耳には入らないようで、チャムリーは道を開けるどころか更に詰め寄ってきた。



「私の元に来れば本を読む退屈な日々とはおさらばだぞ!そんな物を読んでいても何のたしにもならん!」


「本を読むのは私がしたくてしている事だ。とやかく言われる筋合いはない。」


面と向かって自分の行動を否定されては流石に怒りを覚えずにはいられない。
足元でまだ何かを言っているチャムリーをまたぎ、また本を読みながら歩きだした。




「オプティマスめ!ワシはこんな事では諦めんぞ!!」


チャムリーは去りゆくオプティマスを見つめながら拳を強く握りしめていた。












家の近くまで来ると妙に焦げ臭い匂いがしてきた。
目線をあげると家の窓から黒い煙りが延々と出ている。
慌てて家のドアを開けるとアルファートリンが煙りの中でむせ返っていた。


「アルファートリン、大丈夫ですか??」


「あぁ・・大丈夫じゃ。それよりまた失敗してしまってのぅ。」

窓を開け煙りを出すと問題の機械が正体を現した。



「アークは必ず完成します!貴方は素晴らしい発明家だと皆が知っていますよ。」

落胆するアルファートリンを励ますように言葉をかけるとオプティマスはアークから出る煙りの箇所を探した。


「冷却装置のイモビライザーさえあれば必ず完成するのだが・・・」


つぶやくアルファートリンの言葉を聞いて覚えがある単語だと考えていたら、さっきホイルジャックが作っていた装置の事のようだ。



「アルファートリン、先程ホイルジャックを訪ねたら・・彼がイモビライザーを完成させていましたよ?」


その言葉を聞いてアルファートリンは驚いた顔をし、次にはひらめいたような顔付きになった。



「それじゃ!今すぐホイルジャックに会わせとくれ!!」










「いやー我輩のイモビライザーがこんなに早く役に立つとは。」

無事にイモビライザーを取り付けたアークを見ながらホイルジャックは感心したように言う。

「アルファートリン、さっそく動かしてみて!」

バンブルが急かすように言うとアルファートリンはアークのスイッチを入れた。
最初は不穏な音をさせていたが、次第にモーターの回転が上がりアークの機体は地面から少し浮きはじめた。


「おぉ素晴らしい!これで明日の大会に間に合ったぞ!!」

「アルファートリン、よかったね!明日の優勝は間違い無しだよ!!」


オプティマスはバンブルとアルファートリンが抱き合って喜ぶ姿を見て安心すると、一つ提案をした。



「アルファートリン、明日の大会にホイルジャックも一緒に連れていってはどうですか?彼の研究も認めてもらえる、いいチャンスでは?」


「そうじゃな!ホイルジャック、良かったら明日一緒に行かんかね?」


「お言葉は偉く有り難いんですがねぇ・・・我輩も明日までにやらなイカン事がありまして。アルファートリン殿、我輩の気持ちも背負って明日は優勝してきてくだされ!」


アルファートリンは残念そうな顔をしながらもホイルジャックの熱い想いと言葉を聞いてしっかりと頷くと、出発の準備に取り掛かった。



かくしてアルファートリンは一人で大会へ向かう事になったが、この次に起こる事件をオプティマスは知るよしもなかった。











続く。
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