05.15.05:11
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11.02.00:47
the inside5 完結
最終話。
デ軍の日常生活が凄い気になる。
スタは皆のアイドルでいいのだ!
「the inside 5 最終話」
目が覚めると見慣れた天井。
サウンドウェーブに連れて行かれ、散々痛い目にあわされ、また自分の部屋にいる。
与えられた屈辱と痛みは計り知れないが、体の怠さは嘘のように消え不思議な程に軽い気分だった。体を起こすとまだスパークが奇怪な音を立てるが熱もなく、立ち上がり動いても足取りは確かだ。
少しだけ扉を開け廊下を見る。今度は誰もいないようだ。
「お。どーだ調子は?」
「…何で知ってるんだよ。」
ラウンジに行くとスカイワープが低分子エネルゴンを飲みながらモニターを眺めていた。
自分も冷庫からエネルゴンを取り出し、スカイワープの隣に腰を下ろす。
「あいつ、朝っぱらから俺の部屋来て『防御ウイルスのベースをよこせ』って言うんだぜ?いくら俺でも何事かと思って聞いたらまーお粗末だなお前!」
「うるせーな!!」
げらげらと笑いながら話すスカイワープに自分の事をどこまで話されたのか恥ずかしくなった。
「おっと。命の恩人にもっと感謝してもらいてーなぁ。同型の防御ウイルスじゃないと拒絶反応起こすって聞いたから俺は提供してやったんだぜ?」
スタースクリームから繰り出されたパンチをひらりとかわすと、スカイワープはにやりと笑い話した。
まぁ同型となればスカイワープかサンダークラッカーのどちらかだが…文句を言うのなら何故こっちのうるさい方を奴は頼んだのだろうか。
エネルゴンを一気に飲み干すと空の容器をスカイワープに押しやり、顔を伏せたまま立ち上がる。
「…あぁ助かったよ!ありがとなっ!!」
もっと素直に言える性格だったらよかったが、そんな器用さは持ち合わせていない。珍しい仲間からのお礼に笑うスカイワープを放置して部屋を後にした。
自室に戻ろうとすると、個人チャンネルで一方的にメガトロンから呼出しがかかる。
そういえば罵声を浴びてから会っていなかった。
あの時メガトロンは『最初から』作戦に参加しなかった事を怒っていた。つまり自分は邪魔をした事になっていない。
サウンドウェーブが今だに黙っていてくれたとしても、2日も休んでいたら流石に何だかんだ小言を言われるだろう。最悪、キャノン砲で撃たれる可能性もある。
足取りが重い。
メインルームに行くとメガトロンはいつもの席に、いつものように座っていた。
「あの、メガトロン様…」
「サウンドウェーブのお陰でスクラップにはならずに済んだようだな。」
「…あの、はぁ。」
どこまで知られたのか解らない為にいつもの強気な態度を取る事もできず、今は気の無い返事しかできない。
「まぁよい。さっそく偵察に出ろ。」
「…はぃ!?この病み上がりに言うぐらいですから、一緒に行く奴は誰選んでも構わんでしょ?」
この前の言葉通り、この人は本当に自分を怒涛の如く働かせるらしい。
「愚か者が。お前を監督してくれる素晴らしい奴を選んでおいた。さっさと行ってこい!」
本当にキャノン砲で打たれそうになり慌てて部屋を出る。
更に監視カメラは自分がちゃんと出撃ハッチに行くまで見守っているようだ。
まぁ口うるさく言われないだけよかったと思い、仕方なくエレベーターに向かうとこれまた一番会いたくない奴が待っていた。
「早くしろ」
「…これは嫌みか?」
「メガトロン様からのご指示だ」
サウンドウェーブが昨日の朝と同じ格好で待っている。こんな事ならメガトロンと出撃したほうがまだマシだ。
先にエレベーターに乗り込み後ろを陣取る。同じ空間を共にするなんて、ひどい時間だ。
話などしたくもないが、自分の中で濁しておきたくない事がいくつかあった。
目線を上げると、自分に背を向けているサウンドウェーブに言葉をぶつける。
「…何でお前から防御ウイルス流す必要があったんだ?型が違うとまずいんじゃねーの?」
「普通にお前と同じ防御ウイルスを流しても負ける。お前の型と自分のウイルスを調合して流した。」
「あーそう…」
つまり自分の中にサウンドウェーブの防御ウイルスが幾分、入っているというわけだ。
そのせいで、明日からこいつの『無表情病』が移ってしまったらどうしてくれようか。助けてもらったとはいえ気分が悪い。
更にこいつは皆にどこまで話したのだろうか。少なくともスカイワープには大筋知られてしまったようだが。
今後の自分の立場が危うくなっては困る。まだリーダーになれないのなら誰にもNo.2の座を譲る気はない。
「お前、皆にどこまで話ししたんだよ。」
「何も」
「何もって…スカイワープにウイルスベース貰いに行ったんだろ!?」
サウンドウェーブが少しだけ振り向いた。
「…お前が失敗して感染症起こしてるなんて話ししていない」
「は…?てめぇ、ちょっ…」
スタースクリームが言い終わる前にエレベーターは到着し、サウンドウェーブは降りて行ってしまった。
自分の反応を楽しんでいるのか遠くで高笑いしている。
「てめぇ!言いふらしてんだろ!?ゆるさねぇ!!」
物凄い勢いでトランスフォームすると先に基地を後にしたサウンドウェーブを追いかける。
暫くはこいつにからかわれる日々に苛まれそうだ。
END
サウンドウェーブに連れて行かれ、散々痛い目にあわされ、また自分の部屋にいる。
与えられた屈辱と痛みは計り知れないが、体の怠さは嘘のように消え不思議な程に軽い気分だった。体を起こすとまだスパークが奇怪な音を立てるが熱もなく、立ち上がり動いても足取りは確かだ。
少しだけ扉を開け廊下を見る。今度は誰もいないようだ。
「お。どーだ調子は?」
「…何で知ってるんだよ。」
ラウンジに行くとスカイワープが低分子エネルゴンを飲みながらモニターを眺めていた。
自分も冷庫からエネルゴンを取り出し、スカイワープの隣に腰を下ろす。
「あいつ、朝っぱらから俺の部屋来て『防御ウイルスのベースをよこせ』って言うんだぜ?いくら俺でも何事かと思って聞いたらまーお粗末だなお前!」
「うるせーな!!」
げらげらと笑いながら話すスカイワープに自分の事をどこまで話されたのか恥ずかしくなった。
「おっと。命の恩人にもっと感謝してもらいてーなぁ。同型の防御ウイルスじゃないと拒絶反応起こすって聞いたから俺は提供してやったんだぜ?」
スタースクリームから繰り出されたパンチをひらりとかわすと、スカイワープはにやりと笑い話した。
まぁ同型となればスカイワープかサンダークラッカーのどちらかだが…文句を言うのなら何故こっちのうるさい方を奴は頼んだのだろうか。
エネルゴンを一気に飲み干すと空の容器をスカイワープに押しやり、顔を伏せたまま立ち上がる。
「…あぁ助かったよ!ありがとなっ!!」
もっと素直に言える性格だったらよかったが、そんな器用さは持ち合わせていない。珍しい仲間からのお礼に笑うスカイワープを放置して部屋を後にした。
自室に戻ろうとすると、個人チャンネルで一方的にメガトロンから呼出しがかかる。
そういえば罵声を浴びてから会っていなかった。
あの時メガトロンは『最初から』作戦に参加しなかった事を怒っていた。つまり自分は邪魔をした事になっていない。
サウンドウェーブが今だに黙っていてくれたとしても、2日も休んでいたら流石に何だかんだ小言を言われるだろう。最悪、キャノン砲で撃たれる可能性もある。
足取りが重い。
メインルームに行くとメガトロンはいつもの席に、いつものように座っていた。
「あの、メガトロン様…」
「サウンドウェーブのお陰でスクラップにはならずに済んだようだな。」
「…あの、はぁ。」
どこまで知られたのか解らない為にいつもの強気な態度を取る事もできず、今は気の無い返事しかできない。
「まぁよい。さっそく偵察に出ろ。」
「…はぃ!?この病み上がりに言うぐらいですから、一緒に行く奴は誰選んでも構わんでしょ?」
この前の言葉通り、この人は本当に自分を怒涛の如く働かせるらしい。
「愚か者が。お前を監督してくれる素晴らしい奴を選んでおいた。さっさと行ってこい!」
本当にキャノン砲で打たれそうになり慌てて部屋を出る。
更に監視カメラは自分がちゃんと出撃ハッチに行くまで見守っているようだ。
まぁ口うるさく言われないだけよかったと思い、仕方なくエレベーターに向かうとこれまた一番会いたくない奴が待っていた。
「早くしろ」
「…これは嫌みか?」
「メガトロン様からのご指示だ」
サウンドウェーブが昨日の朝と同じ格好で待っている。こんな事ならメガトロンと出撃したほうがまだマシだ。
先にエレベーターに乗り込み後ろを陣取る。同じ空間を共にするなんて、ひどい時間だ。
話などしたくもないが、自分の中で濁しておきたくない事がいくつかあった。
目線を上げると、自分に背を向けているサウンドウェーブに言葉をぶつける。
「…何でお前から防御ウイルス流す必要があったんだ?型が違うとまずいんじゃねーの?」
「普通にお前と同じ防御ウイルスを流しても負ける。お前の型と自分のウイルスを調合して流した。」
「あーそう…」
つまり自分の中にサウンドウェーブの防御ウイルスが幾分、入っているというわけだ。
そのせいで、明日からこいつの『無表情病』が移ってしまったらどうしてくれようか。助けてもらったとはいえ気分が悪い。
更にこいつは皆にどこまで話したのだろうか。少なくともスカイワープには大筋知られてしまったようだが。
今後の自分の立場が危うくなっては困る。まだリーダーになれないのなら誰にもNo.2の座を譲る気はない。
「お前、皆にどこまで話ししたんだよ。」
「何も」
「何もって…スカイワープにウイルスベース貰いに行ったんだろ!?」
サウンドウェーブが少しだけ振り向いた。
「…お前が失敗して感染症起こしてるなんて話ししていない」
「は…?てめぇ、ちょっ…」
スタースクリームが言い終わる前にエレベーターは到着し、サウンドウェーブは降りて行ってしまった。
自分の反応を楽しんでいるのか遠くで高笑いしている。
「てめぇ!言いふらしてんだろ!?ゆるさねぇ!!」
物凄い勢いでトランスフォームすると先に基地を後にしたサウンドウェーブを追いかける。
暫くはこいつにからかわれる日々に苛まれそうだ。
END
音波様はサンクラが好きだから、恥ずかしくてスカワにウイルスベースを貰いにいったんです。
スカワもタダではくれないので、スタの失態をネタに頂いてきました。
スカワもタダではくれないので、スタの失態をネタに頂いてきました。
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