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TF初代・実写、大帝×司令本命の音波と航空参謀に浮気中。
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07.02.20:56

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  • 07/02/20:56

03.20.00:02

Belle et la bête:7

こんばんは。

もう3月も半分きちゃいましたか・・この間、正月を迎えたばかりだと思っていたのに。
以前、タカ●ミの社長さんがTVに出ていて社内風景が映った瞬間・・期待してた通りにアニメイテッドの設計図等も後ろに見えて鼻息荒くしてしまいました。

しかもそこで流れたTFの紹介VTRが、実写の上海戦で司令官が落ちてくるシーン・・勿論、心の中で「司令官が落ちてくるぞ!!!」と言っていたのは皆さんも一緒なはず!笑)

あ、デ●ズニーの新作映画「プ●ンセスと魔法のキス」を見に行ったらまさかの玄田さん・・!主人公の幼馴染のお父さん役だったようで・・私の耳では全然分かりませんでした・・。。
アニメイテッドもちらほら声優さん決まっているみたいですね!!銀河万丈さんもウルマグ役ででるのかな・・?あとアラクニア姐さんも!「~ッシャ~」って。笑)

やっとこさBelle et la bête:7(メガ×オプ)上げます・・本当に遅すぎて申し訳ありません・・!
事件をきっかけにオプはメガ様を理解しようと考えます。メガ様が王子のようにオプを助けてくれるぜ!!

続きを読む>からお入りくださいませ。













Belle et la bête:7






初めて城を歩いた時には気にする余裕もなかったが、改めて良く見ると貴重な装飾や骨董品の数々が城内に散りばめられていた。


「ここの装飾はかの有名な先住民、サイバトロンがあつらえたもので…」

レーザーウェーブは自慢そうに、かつ丁寧に説明をしてくれる。
彫刻の数々はどれも昔読んだ歴史書で一度見たが、ここでは黙っておこう。


途中で止まり熱心に説明してくれるレーザーウェーブの傍をこっそり抜け出して先に進むと、二階に続く緩やかな広い階段が現れた。何処に続いているのか気になり階段に足をかけるとレーザーウェーブとスタースクリームが血相を変えて飛んできた。


「この上はなんだ・・?」
「お・・あぁいや、何でもありません!西の外れの部屋でホコリだらけ。見ても退屈なだけです。」

会うたびに言い争っていた二人が、珍しく息の合った行動で私の前に立ちふさがる。

「なるほど、ここのことか・・。」

見上げると廊下の照明は少なく、何かを隠しているように感じる。これが西の外れの部屋に続く階段とは、早々に知りたかったものが判りそうだ。

『おい!あの部屋に続いてるってばれるじゃねーかよ!』
『じゃあどう説明すれ・・』

目線を落とすとまた二人は言い争いを始めている。

「何かを隠しているのか?」
仲裁するようにスタースクリームに話しかけると、はっと我に返りこちらを見上げてきた。


「はっ、お前には関係の無いことだ。」
「関係がないなら行っても平気だろう。」

わざとけしかけるように言い彼らをまたいで階段を一段登ると、また二人が慌てて立ちふさがってきた。

「そ、それがあの、その・・見事なタペストリーがありまして、はい・・」
どうしても上には行かせたくないらしく自分を必死に食い止めようとレーザーウェーブは別の話題を振ってくるが、まったく興味が持てない。

「後で見せてもらう。」
関心がなさそうに答え彼らをまたいで更に階段を一段登ると今度はスタースクリームが話してきた。

「あー・・そうだ!庭か図書室はどうだ!?」
「・・・図書室があるのか??」

足が止まった。

図書室と呼ばれるほどの本の山は見たことが無いし、何より沢山の本に囲まれることはある種の夢であった。
初めて興味がありそうな返事をすると二人は安堵の表情を見せる。

「ああ、あるぜ!一生かかっても読みきれないぐらいな!!」
「そう!まさに、本の海です!!」

二人はよかったと言わんばかりに軽い足取りで階段を下りると廊下を進みだした。先に行く二人から離れて後ろを振り返る。

本よりも、今はこっちの方が知りたい。




=============
 

 
広く穏やかな階段を登り終えると、薄暗い廊下の先には微かに大きな扉が見えた。

恐らくあの扉の向こうに私の知りたかった何かがあるだろう。慎重に進んでいくと壁面に何か光るものを見つけた。


気になり近づくと殴り壊されたのであろうか、中心からひびが入り割れた鏡がかかっている。


『酷いな・・。』



一体何があったのか。
もしかしてここは本当にまずい場所だったのかもしれない。
そう考えながらも探究心が上回り足を止められず、遂にドアノブに手をかけるまで来てしまった。



扉の前で立ち止まる。



この秘密の部屋に入ったことをメガトロンが知ったら、私にどんな態度をとるだろう。

殺すか?

次こそは牢獄行きか?

ただ確実なのは、どんな結果を想像しても自分は引き返すつもりは全くない。


目を閉じゆっくり息を吐くとドアノブを下げた。



「これは・・一体・・??」
室内の酷さに思わず口から言葉が漏れる。


部屋のカーテンやカーペットは切り裂かれ、床には絵や本がぐちゃぐちゃに散らばっている。更に周りを見渡せばベッドやクローゼットも大破していて、使える状態の物は何もなかった。


『この部屋は・・何が起きたんだ?』

余りの荒れ果てた室内に、ここで何が起きたのか想像することはできないが部屋自身が怒り以上の深い悲しみを強く訴えているように感じた。
 
目線を落とし床に散らばる本を拾い上げる。以前は大切にされていただろうに…もう本とは呼べないほど大破しているその姿は哀しく、寂しく感じた。


向かいからの冷たい風が本のページをめくる。

風に誘われるように顔を上げた瞬間、目を疑った。

何か・・淡い紫色の光が見える。

まるでその輝きが手招きするかのように引き寄せられベランダ近くまで行くと、この部屋には似つかわしくない驚くべき物があった。



「・・・バラ?」


小さなテーブルに紫色のバラが丁寧にガラスケースに納められていた。

更に近づきよく見ると、この珍しいバラからはキラキラと輝く粒子が溢れ出ている。
こんなに綺麗な物は今まで読んできた本にも載っていなかった。生まれて初めて見る珍しさと美しさに惹かれ、そっとガラスケースを外しバラに触れようとした瞬間、後から大きな黒い影が落ちてきた。




「・・メガトロン・・?!」



とっさに受け身を取ろうとしたが遅かった。
ベランダから入ってきた彼は低い唸り声と共に私を突き飛ばすと、急いでガラスケースを拾いバラに被せる。

「何故ここに来た?!」


メガトロンはケースを被せたバラを抱え込みながら荒々しく白い息を吐く。

「・・すまない。悪気はなかった。」
「ここへは来るなと言った筈だ!!貴様は・・・どうなるかわかっておらんのだ!!出ていけ!さぁ!!出て行け!!」


メガトロンは横にあった本棚をなぎはらい吠えると、今にも噛みつかんと私の顔を覗き込んできた。

今までに感じたことのない全身から溢れ出す怒りを目の当たりにし、私は体を反転させると、するりと彼の前から抜け出した。
辺りに散らばる本や絵をなるべく避けながら、後ろで唸り吠えるメガトロンを振り返る事なく一直線に出口へ向かう。

こうなってしまってはいくら自分に度胸や話す気があっても、メガトロンは受け入れてくれないだろう。今は怒り狂う彼の前から姿を消すのが正論だ。



勢いよく扉を開け階段を下っていくと自分が着いてきていないことに気が付いたレーザーウェーブとスタースクリームが階段の中腹で待っていた。

「あ!どこに行かれていたのですか?!心配しておりましたよ?!」

レーザーウェーブがモノアイを細かく点滅させたが、止まることなく階段を下り続ける。

「ちょっ・・おいおい!どこ行くんだよ?!」
「済まない、暫く外へ出る。」

スタースクリームの焦った問い掛けにも振り返らず真っ直ぐ玄関へ向かった。

重く大きな扉を開けると雪と冷気が瞬時に体を被う。
深い闇と吹雪の遠くから時折、聞いたことのない生物の鳴き声がした。

あの部屋に行くなと言われていたのに行ったのだ、私にも責任がある。

『冷静になるには、丁度いい・・か。』


心の中でつぶやき一歩踏み出す。自分の大きな足跡が積雪面にしっかりと残った。



========




屋敷の敷地を出て暫く森の中を歩いていると、さっきの生物の鳴き声が心なしか近づいてきていることに気が付いた。

歩みを止めると鳴き声も止む。
左右に注意を向けても何も感じない。警戒しながらゆっくり後ろを振り返るが何もない。



が、次の瞬間


金切り声と共に3匹のインセクトロンが頭上から降ってきた。

「・・何っ・・・インセクトロン?!」


本には遠い昔に絶滅したと書いてあったが、まだ生き残っていたとは…驚きの余り受け身の体制も取れず、3匹に積もりたての雪に押し倒された。


「おい!こりゃ上等なオートボットだなぁ!」
「あぁ!うんまそうだなぁ!もう杉は飽きたぜ!!」


自分のお腹の上に遠慮せず乗る3匹は何とも物騒な話しをしている。
インセクトロンが雑食なのは本当らしいが旨そうなんて、冗談じゃない。


「私は・・そんなに簡単ではないぞ!」

足を振り上げた反動で一気に起き上がると、自分のお腹からバラバラとインセクトロンが落ちる。
とっさに近くの木を引き抜いて3匹を一気になぎ払うが、余り当たった感触がしない。
案の定、飛ばされた彼等は何も無かったかのように雪からはい出ると、今度はブレインサーキットに刺さるようなあの金切り声を出しはじめた。

静かな森に響く彼等の問いに答えるように同じ声がこだまする。


『・・仲間を呼んでいるのか?!』


絶滅した話が嘘ならば、異常な繁殖力を持つという彼等が一度に集まれば大変な事になる。

だが迎え撃つにしてもどれ程の数なのか解らない。

となれば・・・



逃げるしかない



「最高の獲物だ!逃がすな!!」

体を屈め木々に隠れるように走り出したが後ろから彼等の叫び声がした途端、右から左から多数のインセクトロンが飛び出し足元に絡み付いてきた。


「・・っ・・お前達は、絶滅したのではないのか?!」

払っても払ってもインセクトロンはどんどん足元に群がって来る。
集団になった彼等の力は背丈が数十倍もある自分の足元をすくうと、また新雪に倒れさせた。

「絶滅?あぁ、一時そんな話しもあったが俺達は助けられた。あの人に。」

最初に飛び掛かってきた3匹のうちの一匹がゆっくり飛んでくる。

「・・?あの人?」
「あぁ。あの人だよ。でもお前はもう食われるんだから、俺達が生き残った理由を聞く必要は・・ないけどな!!」


彼は話し切ると加速して飛び掛かってきた。
防御が間に合うか、とっさに腕で顔を守ったが・・当たってこない。


 
そっと腕を下ろし見上げる。

 
 
「…このゴキブリ以下の下等生物が。」
 
地を揺らす低い唸り声と共に銀色の身体が私の前に現れた。

「メガトロン・・!?」 
「貴様は下がってろ。下等生物のこいつらに言葉は通じない。」
 
メガトロンはそう言うと一斉に何十匹と飛び掛ってくるインセクトロンに向かっていく。
最初の大群は一掃できたが、次から次へと沸いてくる。
 
「言葉が通じないなんてよく言ってくれたな!!夕飯はお前に変更だ!!!」
 
さっきまで自分の周りにいた彼等は標的をメガトロンに変更すると、腕や背中に容赦なく噛み付いていく。
メガトロンが踏みつけ引き剥がし、噛み付き返すのを繰り返していたら大きいのが一匹、肩に噛み付いた。メガトロンは顔を歪めたが瞬時に引き剥がし木に当てると当たった衝撃が大きかったのか、インセクトロンが情けない鳴き声を出してへたり込んだ。

 
「・・くそ・・!退却だ!退却!!」
 
一匹の重症振りをみて怯えたのか、親インセクトロンの掛け声で大群は一斉に暗闇へと消えていった。
 
 
森に静寂が戻る。
 
メガトロンは私の無事を確認するかのようにちらりと横目でこちらを見ると、膝から雪崩れるように倒れこんだ。
 
「メガトロン!!」
 
直ぐに駆け寄ったが意識はもうろうとしており、何より肩と腕の傷が酷く雪に大きな紅い染みを作っていた。
 


 
彼は・・・傷を負ってまで私を助けてくれた。

 
そっと頬に触れる。
冷徹な態度とは正反対に温かく、生命を感じた。
 
 
そう。彼だって私と同じ生命体だ。

解り合えないことは無い。



「さぁ、早く診てもらわなくては。」
 
出来る限りの応急処置を施すと、意識の遠のく彼に肩を貸しながら城へ戻った。
 
 
 
 
 
 
 
続く
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