05.15.07:46
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02.17.16:20
記憶:3
あぁあ…週末更新どころか延びすぎて今日に。。すみません…!
その間にも沢山の温かい拍手、ありがとうございます!!
実はパソコンが調子悪く携帯から更新で…うまく上がってるか凄い不安です。。
携帯だけでインターネットって限界があるし凄い使いづらい!!フルブラウザだと別料金だし…早くパソコンよ元気になってくれ…!
先週、アニメイテッドでググってたら主題歌がJAMでは?と…出てたけどリアル話しなのかしら??
JAMだとマジンガーZの「守護神」凄い好きなんだな~。彼等はかなり好き嫌い分かれるみたいだけど、お子様にはいいのかな??パワーある歌を切望!!
そんなこんなでいよいよ今週末はTFKですね!自分は無理矢理、仕事を休んで行く予定です…笑)
素敵な本と人に出会えますようにー!!
続きを読む>に「記憶:3」(音波×サンクラ)を上げます!
スタに言われて、意を決して音波さんにキスの理由を聞いてます。
あいつに聞かなきゃ駄目だって、
解ってるよそんな事。
言われなくても。
「記憶:3」
寝台に腰掛けうなだれる。
機械だけがうるさく動く部屋に独り取り残され、余計に虚しさが込み上げてきた。
スタースクリームに聞いた所でサウンドウェーブがキスしてきた理由なんか出てこない。
気が動転してこの問題からいち早く抜け出したくて彼に聞いたが、改めて逃げているだけと言われて落ち込んだ。
…落ち込むということは本当には理解していなかったって事か。
実際、何も言い返せなかったし。
どんだけ俺は情けないんだ。
たかが仲間にデコチューされたぐらいで気が動転しすぎじゃねーか…。
ばーっと一通り自問自答を終えると何だか悩んでいることが馬鹿らしく思えてきた。
むしろ悩みすぎて悩むことを放棄したと言った方が正しいのかも。
うなだれた頭を起こし寝台から腰を上げるとスタースクリームの部屋を後にした。
========
「サンダークラッカー、何をぼけっとしとる。わしが直々に作った朝飯は食えんとでも言うのか?」
「え、あっ、そんな違います…!!いただきます…。」
デストロンは自立した集団で何でも自分達でこなすが、何故か朝ごはんは皆で食べないといけない。
メガトロン様が凄いこだわってるし、今日に限っては有り難く作って下さったという…。
昨日は自室に戻ってからも中々スリープモードに入れず、何だかんだで朝を迎えてしまった。
そんな体調最悪な時に残せない朝食、そして全員で食べなくてはいけない状況。
目の前にあるエネルゴンエッグのまた何とも鮮やかな色。
勘弁して欲しい所だが、次にメガトロン様に何か言われる前に食べなくてはと思いエネルゴンエッグを口に運んだ。
やっぱり気分が乗らないせいか味が良く解らない。
口をもごもご動かしながらアイセンサーのみ動かして周りを見渡すと、はす向かいに昨日自分の話しを全部聞いたスタースクリームが何事も無かったかのようにエネルゴンジュースを飲んでいた、が。
そこで初めて気がついた。
一人足りない。
『あれ…サウンドウェーブは…??』
『お前…!!朝の連絡聞いてねーのかよ!朝一で次の襲撃ポイントの偵察に出たってメガトロン様が言ってただろ!』
小声で隣のランブルに怒られブレインサーキットは全員宛てのチャンネルで来たという連絡記録を懸命に探すが、ちっとも結果がはじき出されない。
『あー…あぁそういえばそうだったか。。あ、フレンジーは…?どうなった??』
『まだICUケースだけど後は回復待つだけだぜ。食い終わったら見に来るか?』
一瞬、サウンドウェーブに会ったら嫌だな…と考えたが彼は偵察に出ている。
会う事はない。
『あぁ、行く。』
と・・・返事をしたものの、気持ちが悪いせいで一向に食が進まない。
どれぐらい進まないかと言えば・・罰として皆の食器洗いを言い渡されるぐらいに。
もちろん、全部終わるまでランブルには待っててもらった。
=========
部屋に入るとまた懐かしい、あのいい匂いがした。
ケースにはリペアを終えたフレンジーが静かに眠っている。
ICUケースなんてよっぽど経過監視が必要な時以外は使わないし、リペアを終えてもこの配線の数じゃ、わざとやってないにしろかなり当たり所が悪かったみたいだ。
よく自分はサウンドウェーブに怒られなかったな…。
「いつケースから出られるって?」
「うーん・・はっきりとは言ってなかったけど、ICUケースに入れてるのは悪いことじゃないとは言ってた。」
「・・・そっか。」
あのサウンドウェーブがリペアを失敗するはずが無い。ケースに入れているのは自分がいなかった時の“念のため”だろう。
「なあ、気になっていることがあるんだけど。」
「な・・何だよ、改まって・・」
いきなり真剣な声で質問するとランブルは身構えるように2、3歩後ずさりした。
「いや、昨日から気になってたけどこの部屋・・いい匂いがする。あいつ、そーゆー趣味持ってんのか??」
「・・は?」
「だからこの部屋、いい匂いがするんだって。」
「あ、あぁ・・。アレのことか。」
身構えた割に大した質問じゃなかったせいかランブルは拍子抜けした声で返事をすると、ICUケースの傍から黒いキューブを出してきた。
「これだろ、お前が言ってんのは。」
見せられたキューブは光沢があり、スカイブルーの大小の斑点が全面に散りばめられている。嗅覚センサーの感度を上げずともこれから漂う香りだと直ぐに分かった。
変わっていることと言えば時折、その斑点が呼吸をするようにゆっくり点滅すること。それ以外、本当にただのキューブだ。
「・・・何か、生きてるみたいだな。」
「まぁ、俺達もこのキューブが何なのか分からないし、いつの間にか部屋にあったんだよ。いい匂いするし、害はないだろ?」
「まぁそうだけど・・意外だなって。」
「意外って?」
「いや、あいつそーゆう娯楽っていうか、仕事以外に全く関心なさそうだから・・。」
「お前、サウンドウェーブの事本当に何も知らねーんだな。」
はーっとランブルは溜息を付きながらキューブを元の位置に戻す。
これからサウンドウェーブの仰天話でも聞かせてくれるのか、こちらに向き直ると一呼吸して見上げながら話し始めた。
「あのな!サウンドウェーブは俺達の」
勢いよく喋りだそうとしたランブルを静止するようにドアが開く。
まさかと思い振り向いたら・・・やっぱり。そうなるか。
「ランブル、スカイワープと一緒に出撃しろ」
「えー!あいつ、俺の事ドブネズミやら何やら馬鹿にするから絶っ対嫌だ!!!!」
サウンドウェーブは自分の存在など全く気にしていない様子で部屋に入ると、いきなり指示を飛ばした。
「メガトロン様も行くのに、お前は行かないのか」
「えぇっ…それは…。分かったって・・行くよ。」
ランブルはあのドブネズミ事件の事が未だに許せないのか、メガトロン様がいるなら仕方ない・・と呟き、ふてくされながら部屋から出て行った。
と、言うことは・・この部屋には自分とサウンドウェーブしかいない。自分もランブルと一緒に出て行けばよかった。
「…フレンジー、いつ出られるんだ?」
「2、3日」
「あー…そう…。」
端的な答え過ぎて話しが続かない。
人が必死に話そうとしているのに、当のサウンドウェーブはこちらに背を向け無言でデスク作業を続けている。
「あーっと…この前はプリン…何でくれたんだ?」
「お前のだろう」
「え…あ、まぁそうだけど…」
そこまで言いかけて口が動かなくなってしまった。
サウンドウェーブの背中から自分の足元に目線を落とす。
正直、プリンの話しなんてどうでもいい。
一番聞きたいのは、何で額にキスをしたのか…だけだ。
自分が黙ってからは勿論、向こうも喋らない。
足元の目線を彼の背中へ戻すと、手際よく収集してきたデータをまとめ続けていた。
何でもこなせる情報参謀。実質的なメガトロン様の右腕。
部下からの厚い信頼。
どこを取っても自分とは掛け離れている。
そんな奴が自分に好意があって額にキスをしてきたなんて思えない。
…そうだよ。
別に好意があると言われた訳じゃないし、からかってやってきた可能性もある。
何か俺、早まり過ぎてたか…?
そう思えたら少しだけ、聞いてみようという気になってきた。
そして、聞くなら今しかない。
「あのさ、なんで…額にキスしたんだ…?」
サウンドウェーブの手際よく作業をしていた手が一瞬、操作に迷った。
少しだけこちらを振り向いたのか、赤いバイザーの端が見える。
「あ、別にそうじゃくて、えーっと…そう、仲間だしそういうのだよな、挨拶のようなー…。」
サウンドウェーブがこちらを向いたのが解ると、焦りすぎて意味不明な言い方をしてしまった。
自分の繋がらない弁解を聞き終えると彼はモニターへ顔を戻し、作業を再開した。
何か言ってくるのかと待ち構えていたが肯定も否定もしない。何だ、やっぱり何も意味がなかったのか…と、思っていたらサウンドウェーブはぽつりと答えた。
「…意味はない、忘れろ」
作業する手を止めず冷たく言われたが、その言葉が一番有り難かった。
よかった。
「…あ、あぁやっぱりそうだよな、挨拶みたいなものだよな…!よかった俺、すげー気になっててさ!聞きたかったんだけど中々聞けなくて…あ、色々邪魔して悪かったな!もう帰るから!」
安心の余り勢いよく喋り倒すと大急ぎでサウンドウェーブの部屋を後にした。
結果的に自分を散々悩ませていた行為は忘れていいくらい、意味のないデコチューだったと言うこと。
まぁ延々と悩ませた割に意味が無かったなんて言われて少しは腹立ったけど、もうこの出来事を考えたくない。疲れた。
そう、これで良かった。
…って終わりにしたいけど一つ残っている事がある。
自分を馬鹿にしたスタースクリームにだけは結果を話さないと気が済まない。
腹立たしさよりあのサウンドウェーブに聞けた!という妙な達成感に浸りながら、今までにないくらい軽い足取りでスタースクリームの部屋へ向かった。
続く。
その間にも沢山の温かい拍手、ありがとうございます!!
実はパソコンが調子悪く携帯から更新で…うまく上がってるか凄い不安です。。
携帯だけでインターネットって限界があるし凄い使いづらい!!フルブラウザだと別料金だし…早くパソコンよ元気になってくれ…!
先週、アニメイテッドでググってたら主題歌がJAMでは?と…出てたけどリアル話しなのかしら??
JAMだとマジンガーZの「守護神」凄い好きなんだな~。彼等はかなり好き嫌い分かれるみたいだけど、お子様にはいいのかな??パワーある歌を切望!!
そんなこんなでいよいよ今週末はTFKですね!自分は無理矢理、仕事を休んで行く予定です…笑)
素敵な本と人に出会えますようにー!!
続きを読む>に「記憶:3」(音波×サンクラ)を上げます!
スタに言われて、意を決して音波さんにキスの理由を聞いてます。
あいつに聞かなきゃ駄目だって、
解ってるよそんな事。
言われなくても。
「記憶:3」
寝台に腰掛けうなだれる。
機械だけがうるさく動く部屋に独り取り残され、余計に虚しさが込み上げてきた。
スタースクリームに聞いた所でサウンドウェーブがキスしてきた理由なんか出てこない。
気が動転してこの問題からいち早く抜け出したくて彼に聞いたが、改めて逃げているだけと言われて落ち込んだ。
…落ち込むということは本当には理解していなかったって事か。
実際、何も言い返せなかったし。
どんだけ俺は情けないんだ。
たかが仲間にデコチューされたぐらいで気が動転しすぎじゃねーか…。
ばーっと一通り自問自答を終えると何だか悩んでいることが馬鹿らしく思えてきた。
むしろ悩みすぎて悩むことを放棄したと言った方が正しいのかも。
うなだれた頭を起こし寝台から腰を上げるとスタースクリームの部屋を後にした。
========
「サンダークラッカー、何をぼけっとしとる。わしが直々に作った朝飯は食えんとでも言うのか?」
「え、あっ、そんな違います…!!いただきます…。」
デストロンは自立した集団で何でも自分達でこなすが、何故か朝ごはんは皆で食べないといけない。
メガトロン様が凄いこだわってるし、今日に限っては有り難く作って下さったという…。
昨日は自室に戻ってからも中々スリープモードに入れず、何だかんだで朝を迎えてしまった。
そんな体調最悪な時に残せない朝食、そして全員で食べなくてはいけない状況。
目の前にあるエネルゴンエッグのまた何とも鮮やかな色。
勘弁して欲しい所だが、次にメガトロン様に何か言われる前に食べなくてはと思いエネルゴンエッグを口に運んだ。
やっぱり気分が乗らないせいか味が良く解らない。
口をもごもご動かしながらアイセンサーのみ動かして周りを見渡すと、はす向かいに昨日自分の話しを全部聞いたスタースクリームが何事も無かったかのようにエネルゴンジュースを飲んでいた、が。
そこで初めて気がついた。
一人足りない。
『あれ…サウンドウェーブは…??』
『お前…!!朝の連絡聞いてねーのかよ!朝一で次の襲撃ポイントの偵察に出たってメガトロン様が言ってただろ!』
小声で隣のランブルに怒られブレインサーキットは全員宛てのチャンネルで来たという連絡記録を懸命に探すが、ちっとも結果がはじき出されない。
『あー…あぁそういえばそうだったか。。あ、フレンジーは…?どうなった??』
『まだICUケースだけど後は回復待つだけだぜ。食い終わったら見に来るか?』
一瞬、サウンドウェーブに会ったら嫌だな…と考えたが彼は偵察に出ている。
会う事はない。
『あぁ、行く。』
と・・・返事をしたものの、気持ちが悪いせいで一向に食が進まない。
どれぐらい進まないかと言えば・・罰として皆の食器洗いを言い渡されるぐらいに。
もちろん、全部終わるまでランブルには待っててもらった。
=========
部屋に入るとまた懐かしい、あのいい匂いがした。
ケースにはリペアを終えたフレンジーが静かに眠っている。
ICUケースなんてよっぽど経過監視が必要な時以外は使わないし、リペアを終えてもこの配線の数じゃ、わざとやってないにしろかなり当たり所が悪かったみたいだ。
よく自分はサウンドウェーブに怒られなかったな…。
「いつケースから出られるって?」
「うーん・・はっきりとは言ってなかったけど、ICUケースに入れてるのは悪いことじゃないとは言ってた。」
「・・・そっか。」
あのサウンドウェーブがリペアを失敗するはずが無い。ケースに入れているのは自分がいなかった時の“念のため”だろう。
「なあ、気になっていることがあるんだけど。」
「な・・何だよ、改まって・・」
いきなり真剣な声で質問するとランブルは身構えるように2、3歩後ずさりした。
「いや、昨日から気になってたけどこの部屋・・いい匂いがする。あいつ、そーゆー趣味持ってんのか??」
「・・は?」
「だからこの部屋、いい匂いがするんだって。」
「あ、あぁ・・。アレのことか。」
身構えた割に大した質問じゃなかったせいかランブルは拍子抜けした声で返事をすると、ICUケースの傍から黒いキューブを出してきた。
「これだろ、お前が言ってんのは。」
見せられたキューブは光沢があり、スカイブルーの大小の斑点が全面に散りばめられている。嗅覚センサーの感度を上げずともこれから漂う香りだと直ぐに分かった。
変わっていることと言えば時折、その斑点が呼吸をするようにゆっくり点滅すること。それ以外、本当にただのキューブだ。
「・・・何か、生きてるみたいだな。」
「まぁ、俺達もこのキューブが何なのか分からないし、いつの間にか部屋にあったんだよ。いい匂いするし、害はないだろ?」
「まぁそうだけど・・意外だなって。」
「意外って?」
「いや、あいつそーゆう娯楽っていうか、仕事以外に全く関心なさそうだから・・。」
「お前、サウンドウェーブの事本当に何も知らねーんだな。」
はーっとランブルは溜息を付きながらキューブを元の位置に戻す。
これからサウンドウェーブの仰天話でも聞かせてくれるのか、こちらに向き直ると一呼吸して見上げながら話し始めた。
「あのな!サウンドウェーブは俺達の」
勢いよく喋りだそうとしたランブルを静止するようにドアが開く。
まさかと思い振り向いたら・・・やっぱり。そうなるか。
「ランブル、スカイワープと一緒に出撃しろ」
「えー!あいつ、俺の事ドブネズミやら何やら馬鹿にするから絶っ対嫌だ!!!!」
サウンドウェーブは自分の存在など全く気にしていない様子で部屋に入ると、いきなり指示を飛ばした。
「メガトロン様も行くのに、お前は行かないのか」
「えぇっ…それは…。分かったって・・行くよ。」
ランブルはあのドブネズミ事件の事が未だに許せないのか、メガトロン様がいるなら仕方ない・・と呟き、ふてくされながら部屋から出て行った。
と、言うことは・・この部屋には自分とサウンドウェーブしかいない。自分もランブルと一緒に出て行けばよかった。
「…フレンジー、いつ出られるんだ?」
「2、3日」
「あー…そう…。」
端的な答え過ぎて話しが続かない。
人が必死に話そうとしているのに、当のサウンドウェーブはこちらに背を向け無言でデスク作業を続けている。
「あーっと…この前はプリン…何でくれたんだ?」
「お前のだろう」
「え…あ、まぁそうだけど…」
そこまで言いかけて口が動かなくなってしまった。
サウンドウェーブの背中から自分の足元に目線を落とす。
正直、プリンの話しなんてどうでもいい。
一番聞きたいのは、何で額にキスをしたのか…だけだ。
自分が黙ってからは勿論、向こうも喋らない。
足元の目線を彼の背中へ戻すと、手際よく収集してきたデータをまとめ続けていた。
何でもこなせる情報参謀。実質的なメガトロン様の右腕。
部下からの厚い信頼。
どこを取っても自分とは掛け離れている。
そんな奴が自分に好意があって額にキスをしてきたなんて思えない。
…そうだよ。
別に好意があると言われた訳じゃないし、からかってやってきた可能性もある。
何か俺、早まり過ぎてたか…?
そう思えたら少しだけ、聞いてみようという気になってきた。
そして、聞くなら今しかない。
「あのさ、なんで…額にキスしたんだ…?」
サウンドウェーブの手際よく作業をしていた手が一瞬、操作に迷った。
少しだけこちらを振り向いたのか、赤いバイザーの端が見える。
「あ、別にそうじゃくて、えーっと…そう、仲間だしそういうのだよな、挨拶のようなー…。」
サウンドウェーブがこちらを向いたのが解ると、焦りすぎて意味不明な言い方をしてしまった。
自分の繋がらない弁解を聞き終えると彼はモニターへ顔を戻し、作業を再開した。
何か言ってくるのかと待ち構えていたが肯定も否定もしない。何だ、やっぱり何も意味がなかったのか…と、思っていたらサウンドウェーブはぽつりと答えた。
「…意味はない、忘れろ」
作業する手を止めず冷たく言われたが、その言葉が一番有り難かった。
よかった。
「…あ、あぁやっぱりそうだよな、挨拶みたいなものだよな…!よかった俺、すげー気になっててさ!聞きたかったんだけど中々聞けなくて…あ、色々邪魔して悪かったな!もう帰るから!」
安心の余り勢いよく喋り倒すと大急ぎでサウンドウェーブの部屋を後にした。
結果的に自分を散々悩ませていた行為は忘れていいくらい、意味のないデコチューだったと言うこと。
まぁ延々と悩ませた割に意味が無かったなんて言われて少しは腹立ったけど、もうこの出来事を考えたくない。疲れた。
そう、これで良かった。
…って終わりにしたいけど一つ残っている事がある。
自分を馬鹿にしたスタースクリームにだけは結果を話さないと気が済まない。
腹立たしさよりあのサウンドウェーブに聞けた!という妙な達成感に浸りながら、今までにないくらい軽い足取りでスタースクリームの部屋へ向かった。
続く。
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